狭く息苦しい空間から一刻も早く脱出したかった私は、散乱した資料を元通りにするとひとまず倉庫を出た。

そして、倉庫で見付けた第2回ケータイ小説作家大賞の資料を森田課長に手渡した。


当然、紙に包まれたCD-ROMは、手元に残したままで…



「このCD-ROMには、一体何が入っているのだろう…」

気にはなるものの、会社で内容を確認する訳にもいかず、私は自分の鞄の中にその CD-ROMを忍ばせた。



その後、私は通常業務に戻り、昨日私の感想欄に書き込まれた様なものがないか隅々までチェックしていたが、見付からなかった。

あれは、ただの悪戯という雰囲気ではなかった。きっとまた動くに違いない。

もしかすると、犯人と同一人物の可能性もある…



20時過ぎ――

周囲のスタッフも帰宅し始め、私も諦めてデスクの上を片付けようとし始めた。

その時――

私はついに、感想欄にホームページへと勧誘する書き込みを発見した!!


「あった!!」


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