「780円になります。お弁当は温めますか?」

「いいえ」


私はビニール袋に入った弁当とお茶を受け取ると、少し速足で帰宅した。

つい先ほど開いてそのままにしているホームページの事が、気になって仕方がなかったのだ。


私は帰宅して、弁当をビニール袋から取り出してテーブルの上に置き、ポケットから携帯電話を引っ張り出した。

「一体、何の為にホームページなんかに…」


何となく気になって開いたのだが、私はそのホームページを見て愕然とし、手が止まった…

そこは小説の宣伝や作家のブログ等が掲載されているホームページではなく、我がムーン出版のケータイ小説サイトに関する情報を掲載したホームページだったのだ。


掲載されている内容は一見丁寧で、作家を支援している様に見えた。

しかし――


どうすれば読者ができPVが増えるとか、掲示板の活用方法などが羅列されている最後に、文字通り【裏口】と表記された裏ホームページがあったのだ!!


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