千里が口にした言葉の意味はよく分からなかったが、彼女は2年前の事件についてゆっくりと話し始めた…
「2年前…
このすぐ近くの踏切で、連続飛び込み自殺があった。
最初は余り気にも止めていなかったんだけど、目の前で愛美が電車に飛び込んで、そんな事も言っていられなくなった。
目の前で電車に飛び込んだ愛美には、自殺する理由が無かったし…
何より、飛び込む直前まで目の前で普通に笑ってた。
それで、私は思ったの…
何者かによって、操られているんじゃないかって」
やはり、今回の連続自殺と状況が似ている。
常識的に考えて、新人賞の大賞や優秀賞…
それにランキングの上位を独占している作家が、自殺する理由も無いし、全く同じ様にカッターナイフで喉を刺すなんて考えられない。
「それで…
それで、その事件は一体どうなったの?」
私の問いに千里は視線を落としながら、続きを話し始めた…
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