掲示板のチェックが終わり、何気なく覗いた新着感想欄に思わぬ事が書き込まれていた。
>完結おめでとう!!
350ページの長編お疲れ様でした。
そうそう…
噂で聞いたんだけど、ミユキって自殺したらしいよね。本当だったら事件よね事件!!
「ミユキ?」
ミユキといえば、新人賞で大賞を受賞した子だ。確か、高校3年生だった様な気がするけど…
パソコンから目を離し、顔を上げて辺りを見ると、既にケータイ小説サイト担当部署の人達は全員揃っていた。
確か今は、あの大賞作品を書籍化するという話をしているはずだ…
私は書籍化の担当をしている、小野寺さんに声を掛けた。
小野寺さんの席は、私の右斜め前で普通に話せば十分の距離だ。
「小野寺さん。
あの新人賞の大賞作品を書籍化する話って、どこまで進んでいるんですか?」
すると小野寺さんは、パソコン画面を睨みながら、そのままの姿勢で応えた。
「ん――
ああ、あの作品か…
途中までは話をしているんだけど、一昨日から連絡がつかないんだよね。
全く最近の若い子は…
賞金も受け取ったし、どっかで遊んでいるんだろうな」
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