11:45――
「…――三春駅、三春駅です。お降りの方は…」
三春駅にやっと到着した。三春市は近隣の工業地域に勤務する人達が住んでいる、いわゆるベッドタウンである。
電車を降り、線路の上を横断する高架を渡ると、改札を抜けた。
約束では待ち合わせは、駅構内を出た所にある場所に設置された時計の下で、12時という事になっている。
私は構内から出ると、すぐ外にある時計の下を見た。
「あ…
あの2人かな?」
20歳前後の女の子が、時計の下に立っていた。
1人は、茶髪にクルクルパーマをかけた、ミニスカートの派手系…
もう1人は、栗色のショートボブのGパンを履いた女の子だ。
私が2人を眺めていると、ショートボブの女の子が私に気付いて、もう1人の肩を叩いた。
すると、派手系の女の子が私に近付いて来た…
「栞さん?」
私は一瞬戸惑ったが、直ぐに返事をした。
「ええ。
貴女が愛美さん?」
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