城島が、いた。 今までに見たこともない小さな背中で、 花壇に水をやる城島を見ていると私はいてもたってもいられなくて。 「城島!」 気がつけば叫んでいた。 城島は振り向いた。 ・・・目は少し赤い気がした。 「何しに来たんだよ! とっとと戻れよッ!!」 そういい加減に言い放つ城島。 私は城島に近づいて、言った。 「戻らない!!」 また涙が溢れそうになって、私は唇をかんだ。 城島は今まで聞いたこともないような震えた声で、言う。 「嫌われ者の、俺がいなくなってよかったじゃねぇかよ!!」