黒猫*溺愛シンドローム~Plus~




……ん?



背中で聞こえた小さな声。

私…だよね?



チャイムが鳴り終わる前に教室を出てきたから、周りに他に人はいないし。



「…あれ?」



振り返ってみたものの、誰もいない。

気のせいかな?

やだなぁ。幻聴が聞こえるほど疲れてるのかな?



気を取り直して。

保健室へ…



「あ…浅海さんっ」



……んん?



「…ですよね?」



またしても。
不安気で小さな声が…



「……誰?」



もう一度振り返って、今度は注意深く。

辺りを探ってみれば…



柱の陰に、人発見!



「あ…あのっ。わ…私、」



1年生、かな?

小柄な女の子。


俯きがちにもじもじと…

スカートの裾あたりを握りしめながら、何かを言いたげにこっちを見ていて。



って言うか、スカート長っ。

髪はきっちり2つに三つ編みだし、

黒縁メガネに、顔を覆いそうなくらい大きなマスク。


……何?この子。



明らかに怪しいって言うか、変…だよね?


思わず身構えた。


そんなとき…











「………萌?」