黒猫*溺愛シンドローム~Plus~




「……へっ?」



さっきから…と言うか、
毎日、毎時間?

休み時間の度に現れて。

ごく自然に俺の前の席を陣取って、

当たり前みたいにノートを写してるけど…



「ダイスケ、クラス違うでしょ?」



あまりにも馴染んでるから、忘れるところだったよ。



「あー、そこは気にするな。」


「え?」


「たかが壁1枚。数メートルの距離だ。たいした障害じゃない。」



…いや、そういう問題じゃなくて。



「こっちのクラスのが、進んでるから。1日前のを見せてもらうとちょうどいいんだよ。」


「……」


「なんだよーっ、その冷ややかな目は!いいだろ?俺とお前の仲じゃん!」



……こういうときだけ。

ちゃっかりしてるよなぁ。



「だから、見せ…「ダメ!」



ここで甘やかしたらいけない。



「なんだよっ。ケチっ!」



不満気に俺を睨んでるけど…ここで甘やかしたらいけないよね。

何のためにクラスを別にしてもらったかわからないもん。



「…お前って、
猫と浅海以外には厳しいって言うか…冷たいよな?」