「そもそも、今はHRの真っ最中だから誰も来ないって。」



にっこり笑って、
甘いキスを落として。

徐々に私の理性を奪って行く。


……ダメだ。


私ってば、意志弱すぎ?

完全に流されてる。


こんなところで、
こんなこと…

それこそ、猫みたいじゃない!


…って。
頭では抵抗してるくせに、心と身体は、しっかり順応しちゃってる。


“つき合い”始めて、
こういうことするのが当たり前になっちゃったし…


って、ダメダメ!



「ほ…HRは?」



気をそらせようと、頭をフル回転。

話題、話題…



「…え?」



私の言葉に反応して、顔を上げた“王子様”。


うっ…。

なんで、そういう無駄な“色気”を醸し出してるのかなぁ?

そんな瞳で見られたら、
世の中すべての女の子がノックアウトだよ…



「だから、“HRの真っ最中”なんでしょ?アンタがここにいて大丈夫なの?」



コイツのことだ。

新しいクラスでも“委員長”になるに違いない。



「…ああ。それなら大丈夫。」


「?」


「修ちゃんがいるから。」