「……へ?」
思いがけない言葉に、顔を上げれば…
「最近、ずっと1人で寂しかったよね?一緒にはいたけど、全然かまってあげられなかったから…」
申し訳なさそうに瞳を揺らしながら、私を見つめる王子様がいて。
「風歩ちゃんが、ナツメに気を遣って我慢してくれてたのはわかってたんだけど…」
…いやいや。
ナツメのことなんて、ちっとも気遣ってしてないし。
むしろ、さりげなく追い出そうと試みてたんだけど…やっぱり、気づいてなかったのね。
「ナツメはさ、俺にとって弟みたいなものだから。放っておけないって言うか…。あんな感じだし、1人にしておくのが心配で、ついかまってあげたくなっちゃうんだよね」
…ハイハイ。
ポチが言うように“好きなタイプの人間”なんでしょうね。
そして、そのうち私なんか捨ててあっちを可愛がるように…って、何を考えてるんだ?私。
「でも、これからは、風歩ちゃんのことを第一に考えるようにするから」
「は…?」
「ナツメのことも大事だけど、1番大事なのは風歩ちゃんだから。
これ以上、風歩ちゃんに寂しい思いをさせるわけにはいかないよ」

