黒猫*溺愛シンドローム~Plus~




「ぅわっ!」


……びっくりしたぁ。

だって、ドアを開けた瞬間、目の前に…


「よかった。帰っちゃってたらどうしようかと思った。」


ほっとしたように微笑む王子様が立っていたんだもん。


「ちょっと!驚かせないでくれる?」


びっくりしたせいもあるけど…こうして顔を見たら、なんだか無性に腹が立ってきて。


「って言うか、何?覗き?失礼でしょ?こんなとこまで探しに来ないでよ、最悪っ」


口をついて出てくるイライラ全開の言葉たち。


「だいたい、部屋にカバンあったでしょ?いくら私だって、カバン置いて帰ったりしないから!」


完全な八つ当たり。

それはもう、自覚していますとも。

でもさぁ…


「早く、戻ってあげれば?」

「え?」

「みんな、アンタがいないと困るんだから。こんなとこで私にかまってる場合じゃないでしょ!」


ふんっ!

言い捨てて、くるりと背を向けた。


どうせ、部屋に戻ったってほったらかしなんでしょ?

中途半端に心配しないでよね。


私のことなんて…



「風歩ちゃん、ちょっと来てくれる?」