「お前、さんざん人のことおもちゃにしてくれたよな?」
「え?」
「俺が日本語よくわかんないのをいいことに、うまく騙して…」
「萌、そんなことしてないよ?」
ギロッと睨むナツメに動じることもなく、大きな目をパチクリさせながら首をかしげる萌ちゃん。
…そういうとこ、やっぱり兄妹そっくりだよね。
「いーや!お前は俺に大きなトラウマを与えた。」
「トラウマ…?」
「よって、俺はお前がだいっきらいだ!」
「えー?」
「だから…
金輪際、俺に近づくな!!」
そう叫んで、ナツメは部屋を飛び出した。
そして、ものすごい勢いで階段を駆け降りていく…音がした。
「え?なっちゃん?」
その様子にびっくりしていたものの…
「待って~」
のんびりとした足取りながらも、萌ちゃんはナツメのあとを追い掛けて行った。
「……?」
呆然としている私に、
「はい、どうぞ。」
にっこり笑いながらジュースを差し出す王子。
「サンキュー」とか言って普通に受け取るダイスケ。
……なんだ?コレ。

