何かを思い出したようにダイスケが呟いた。
「ゆき?アイツの口から聞いたことあるような…?そのことでバカにしてケンカしたことあるような……?」
知ってるの?
期待を寄せて、次の言葉を待っていると……
「ああ、わかった!
アイツが昔飼ってた不細工な“猫”だ!」
はぁ~?
出てきたのは、とんでもない真実だった。
「そうだよ、そう。
飼い始めたとかで、歩と見に行ったわ。真っ白だから“雪”にしたとか言ってて…」
猫?黒猫ならぬ白猫?
「実際は、黒いブチが入った目付きの悪い仔猫でさぁ。歩はカワイイとかはしゃいでたけど、ぶっさいくで…」
そのやたら“不細工”を強調してる生き物が私に似ている、と?
「メスじゃなくてよかったな、って子供心に思ったもん、俺。」
しかもオス猫かいっ。
失礼すぎる。
ナツメ、最悪っ!
もう絶対に屋上に入れてやらないんだから!

