黒猫*溺愛シンドローム~Plus~




「小学校に上がる前くらいにこの街から引っ越したんだけど、それまでずっと歩にべったりでさ。

俺が一緒にいると、石投げて離れさせようとしてきたんだぜ?」



出会ったのは、2人が幼稚園の頃だったらしい。

当時、ナツメは4歳。


「ほら、アイツ、かなり目立つ外見してるじゃん?確か、母親がドイツ出身だったかな?」


確かに、見るからにハーフだもんね。


「だから、周りから浮いててさ…」


からかわれたり、仲間外れにされたり…。ひとりぼっちでいるところを助けたのが、王子様らしい。


「ほら、歩も4分の1だか8分の1だか外国の血が入ってるじゃん?だから、通じ合うもんがあったんじゃないの?」


なるほどねぇ。

…って、ちょっと待って!


「え?それってクウォーターってこと?」

「ああ。母方のばあちゃんがヨーロッパのどこだか出身だろ?どこだっけ?あんまり聞いたことのない国だから忘れたけど。」


……初耳、だ。

どおりで、何かと日本人離れしてるわけだ。

ルックスといい、性格といい生活といい…

まさか、本物の“王子様”の血筋ってことはないよねぇ?