……忘れてた。
今日はもう1人、余計なのがいたんだった。
「“飼い主”が盗られそうで悔しいのはわかるけどさぁ」
鼻で笑って…
完全に面白がっているな、この男。
「まぁ、そんな鬼みたいな顔してたら、捨てられるのも時間の問題…「うるさい!黙れ、ポチ。」
振り返って、後ろにいたダイスケを思いっきり睨み付けてやった。
何が“飼い主”だ!
飼い主が必要なのはアンタでしょうが。“柴犬”のくせに。
「お前さぁ、いい加減、人のことポチ呼ばわりすんのやめろよな。」
「ポチはポチでしょ。
ひとりじゃ何にもできないくせに。」
「はぁ?誰が…」
「早くご主人様のノート写させてもらえば?そのためにいるんでしょ?」
「なっ…!お前だって同じだろうがっ」
「違うから。」
…そう。
“邪魔者その2”は、明日の授業の予習を“写しに”やってきた柴犬ダイスケ。
「月曜日は当たる日なんだ」とか言って、英語と数学と古文と…大量のノートを抱えてやって来たんだ。
…ったく。いくら、うちのクラスのほうが授業の進みが早いからって。
たまには自力で頑張れ、って感じ。

