BitterSweet-プリティ・リングガール-

私は彼の瞳を覗き込みながら
にっこりと微笑んで見せる。

「子供の頃の事思い出しちゃった…」

そう言った時の私の表情は
多分、物凄く、恥ずかしいくらい子供っぽかった筈だ。

「子供の頃の事?」

「ええ、小学生の頃の事。
私ね…リングガールやった事有るのよ。
とっても緊張したわ」

ふんわり香る、
アップルシナモンティーの香り…
林檎とシナモンの香りは暖かで
心の中に優しく漂う。

「ふうん、大勢の前に出なきゃいけないし、
失敗したら大変だからね」

「子供だったわ、ウエディングングドレスは
夢の世界に連れて行ってくれる魔法の
ドレスだって思っちゃったの
…おかしいでしょ?」

頬が染まって行くのが分る。
魔法のドレスは流石にちょっと恥ずかしい。