「…ありがとう、ございます」 私は、こんなに優しくされるのに慣れていないから――、 「ううん、いいよ。お礼なんて」 史哉先輩の優しい言葉ひとつひとつに、お礼を言って、ついて行くだけしかないのかもしれない。