緊張して何も考えられなかった。 ただひたすら走るだけ… ガチャと音がしたかと思うと強い日差しに目を細める。 …フラッ 体温が上がりフラつく私。 その体を黒瀬くんが支えた。 「…はぁ…はぁ…はやいっ…よ」 息苦しさに言葉を上手く伝えられない。 「早かった?ごめん」 そういって私の頭をポンっと叩く。