青春宝箱




「はい、次の人。」
「はいはーい!おまちかね
 自己紹介タイムでーす。
 私の名前は遠藤恵と申します。
 趣味はですねえ、えーと
 お菓子の新商品を食べること!」
「趣味なんて聞いてない。」


瀬音に、またもや痛いところを
どつかれたけれど、気にしない。


「おまちかねって、別に
 待ってないのにねえ。」


気にしなかったけれど、
紅葉の一言は、さすがに
ショックだった。
瀬音に傷つけられて、更に
紅葉がその傷を悪化させる。
最終的には紅葉の一言に
いつも負けてしまうのだ。


「紅葉って、さらっと
 酷いこと言うな。」
「え、傷ついちゃった!?
 ごめんね、めぐちゃん!」
「天然って、ときには
 恐ろしいんだな。」


このやりとりを見て
石本先生は苦笑した。
そしてナチュラルに愛美ちゃんへ
話を振っていた。


「次の人。」
「…遠藤愛美です。」


愛美ちゃんは、それだけ言うと
すぐに席に着いてしまった。


「…そういえば、遠藤めぐみ
 という名前は二人いるんですね。
 すごい偶然ねえ。」


気まずい空気をなんとかするためか、
石本先生は、わざと明るく
そう言った。