そんないつもと変わらない 会話で朝を過ごして えみの登校を見送った。 「そろそろ時間ね! なみ荷物持って車乗りなさい」 母の言葉を聞いて時計を見ると 8時30分を示していた。 「30分後には入学式かあー」 私は荷物を取りに来た部屋で 1人つぶやいた。 もう1度鏡越しに 制服姿の私を見てよしっ!と、 気合いを入れた。 家から出ると車に乗った 母の姿が見えた。 「はやくしなさーい!」 車の窓を開け母は言った。 私は急いで車に乗った。 車の中で母とは 特に会話はしなかった。