「お前ら寄り道しないで早く帰れよー」
相模は軽く会話を交わし再びこっちに向かって歩いてきた。
視線を合わせないように横を通り過ぎようとした私の手に
一瞬だけあの男の手が触れた
触れた?
ううん、わざとだ。
あの男はわざと私の小指に自分の小指を絡めたのだ。
どこまで私をからかえば済むんだろう。
こうして動揺してる私を楽しんでるに違いない。
怒りで顔が、かぁ…と熱くなるのを感じた。
「渡辺?」
「・・・何でもない」
これ以上、あの男に振り回されるのはゴメンだ
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…