「おまえらなぁ、いい加減“先生”をつけろ!それに名前間違ってんじゃん」
あの男が生徒に“ユキちゃん”と言われるようになったのは1年の頃、クラス表の担任の『相模 由貴』と言う名前を見たクラスの男子が女の先生だと勘違いしたことから広がった。
「渡辺?具合でも悪いのか?」
隣を歩いていた健治が俯いてる私に気付いてそう言った
「ううん、大丈夫・・・」
顔を上げると同時に、あの男と目が会ったけど、すぐに逸らされた視線に胸がキュゥと音を立てる
こんなの今に始まった事じゃないのに
私、変だ
あの男とコンビニで会った時以来
私はおかしくなってしまった

