バルは学園長室前のベンチで座っていた。

「皆遅すぎないか? 何をしているんだ。」

「よっ、バルもう来てたんか」

「あぁ、約10分前くらいからな」

「早いなぁ、偉いやないか」

「別に。お前なんぞに褒められても嬉しくない」

「なんや連れんやっちゃなぁ」

「お前なんかと馴れ合う気はないから。」

「そうなん? 俺はバルと仲良うにしたいんやけどなぁ…」

「…私はお姉ちゃんに言われたんだ、人間と仲良くすると傷つけてしまうからって…」

「なんや、お前やっぱええ奴やん」

「!? 違う、私は…」