「どうして、この高校にいるの?」 「・・・・、まあ、高校見学です。女子サッカーも強いらしいし。」 屈託のない笑顔で萌ちゃんは話す。 その笑顔が怖いんだよ・・・・・・・・。 ほら、1年前のあの日もこんな笑顔で・・・・・・ 足ががくがくして、膝の古傷が痛くなってきた。 「ま、まあ、華子。早く見に行こうよ。時間なくなっちゃう・・・。」 「うん。そうだね・・・。」 早く彼女のもとを離れたい。 その一心で私は足を前に前に出してその場をあとにした。