「愛那、3ヵ月だって?元気してる?」
「今朝の愛那の声は辛そうでした。“この時期なら普通だから気にしないで”と」
「そう。玲美ちゃんは?扇に泣かされたりしてない?」
「悪化してるみたいです。お父さんが泣かされてますよ」
「ふふ。扇は昔から玲美ちゃんのことでしか泣かなかったからね。変わらないのね」




マタニティー雑誌はマナへのプレゼントですアピールで何とか神崎さんの疑いの目を逃れる。




「お夕飯食べていく?うちの旦那に作らせるけど」
「あ…えと…今日は愛那の定期健診に付き合う日なのでご遠慮しますです」
「そっか。残念ね。次に来る時はお夕飯食べていってね」
「はい」




神崎さんを促してあたしは部屋を出ようとする。
そのあたしの腕を掴み、あたしに語る。