「ラークの匂い、やっぱ良いなぁ」
「お前がそんなふに笑うから。“友達がラーク吸ってるけど、あの匂い大好きなの”って夏乃に言ってたろ?」
「あたしのため…?」




そんな嬉しいことを言ってくれたらあたしからお礼をしないと、と腹を括りかけたその時だった。




「ただいま、母さんたちオールカラオケだって?」
「玲美さんたちやるねぇ。刹那ちゃん、お邪魔してます」




聞こえた部下の声にあわあわおろおろと慌てる神崎さん。
取り敢えずソファーの後ろに隠れたものの頭隠して尻隠さずだ。