「刹那は母さんにそっくりだな。照れてるのがまるわかりだ。だが俺も頂けないな、夕俟」




お父さんが珍しくあたしに加勢したと思ったら普通に言った。




「俺は神崎扇[カンザキオウ]。普通に呼び捨ててくれて構わない。俺や母さんの前だからってなれないちゃん付けは聞きたくないな。それに、刹那は抱かれたいみたいだし」
「ちが…」
「今日は泊まっていけ。母さんと俺は久しぶりにオールでカラオケでも行くから、やることやってくれて構わない」




そんな馬鹿なことを言いだすのはお父さんだけだと思っていたが、そんな悪ノリにのるのがあたしのお母さんのポリシーだった。