海のナミダ





どれくらい保健室にいたかな…。
やっぱり2人とも何も言わなかったんだ…。
何で2人が何も言わなかったのか
あたしにはわからなかったけど
話さなくてもお互い伝わってたんだと思う。

そこには安心できる空気が流れてたから…。






先生が来たから教室に帰る…。


2人ともほんとにごめんね…。







「ねぇ。あたし…諦めようかな♪」


教室に帰ろうとしているときに
あたしが2人に言った…。

そうしたら阿部が顔色を変えてあたしをニラんできた。
どうしたの?なんて
聞く暇なかった……。





パシッ!!!!!!!!!!!!




「い…痛あ……。何すんの。」


「何すんの。じゃねぇ!!!!お前なにそれ。圭太の好きな子が自分じゃねぇってわかったら諦めようかな♪かよ!!!!!あ〜呆れた!!!!」


「……なんで殴られなきゃなんないの…?仕方ないじゃん!!!!あたしにどうしろっての!!??急に失恋したんだよ…っ!!??あたしはっあたしはっ………;;;;」


「何逆ギレしてんの。お前、麻生の気持ち考えてみれば。」


「鈴の気持ち……?」


「そ。もぅお前といたらイライラする。悪いけど先に教室いくな。」
















………鈴の気持ち………



考えてなかった…。阿部の言う通りだね?
あたしは最悪だぁ…。

鈴はずっとあたしを応援してくれてたのにね。
簡単に鈴の気持ちを無駄にしちゃだめだよね。
あたしは逃げようとしてるだけだぁ…。







「す…ず…。ごめんね…ごめんね…ごめんね…;;;」




鈴は何も言わずに
あたしの頭を撫でていてくれた。