キミが望むのなら



ダブルデートだから……


美樹の付き添いだけだから……


その理由付けがあったから、一緒にいたけど……



「やっぱり、忙しい?」


「あっ、ううん!!大丈夫!!」


気付いたら、そう言っていた。


「そっか。じゃあ行こう」


「う……ん」


これは浮気になるのかな?


彼氏がいながら、他の男の子と遊ぶなんて……


でも……


――もう少しだけ、彼と一緒に居たい。



「どこ行こうか?」


「えっと……」


特に行きたいところが思い浮かばない……


「あっ、ちょっとあそこに寄って行かない?」


そう言って悠君が指さす方を見る。