キミが望むのなら



昨日とは雰囲気も変わって、元気な子供たちが公園中を走り回っている。


……昨日は、あんなに静かだったのに。



……ベンチに、彼の姿はない。


辺りを見渡すけど、やっぱり彼はいなかった……



やっぱり昨日は、たまたまだったのかな……


って、あたしもあたしで何してんだろ?


こんな風に、彼を探しているなんて。



まるで、美樹と同じじゃない。



――♪~♪~~♪


ポケットの携帯から流れ出した音楽。


そっと画面をスライドすると、新着メールの文字。



『来るよな?』


たったそれだけ。


でも、これが篤志からのメールでは普通。


今日はましな方。



たまに『来い』と命令口調で書かれていると、さすがにイラッとしてしまう。



そんな篤志のメールには返信もせず、篤志の住んでいるアパートに向かった。