キミが望むのなら



それからは、いつもと何ら変わりのない、普通の授業を受けた。


―――――――――――――……


「じゃあ、美樹頑張ってきま~すっ!!」


気合いを入れて、学校を出て行った美樹を見送って、あたしも学校を後にした。



いつもと変わりのない帰り道。


いつもと変わりのない風景。



いつもの風景が、とてもつまらなく感じる……


って、そんなことすら考えたのも初めて……



なんであたし、そんなこと思ったりしたんだろう。


自分自身、不思議に思った。



「ただいま―……」


「あら、美樹。もう帰ってきたの?」


「まぁね」


おかえりぐらい言ってくれればいいのに……



「……お父さんは今日も遅いの?」


「そうね。たぶんそうじゃないかしら?」



知らないのか……