この顔は、美樹のかわいさをさらに引き出していること、間違いなしだろう。
あたしがこんなことをしたら……想像するだけでもバカらしい。
「それでねぇ、今日もぜひっ……」
「行かないからね」
「えぇ!まだ何も言ってないのにぃ~~」
いつものことながら、美樹の言いたいことは大体分かる。
「今日は用事があるの。だから、行くなら一人で行って」
どうせ、また一緒に行ってほしいっていうお願いだろう。
だったら先手を打って、断るのが一番だ。
あんな注目を浴びることなんて、昨日だけで十分。
「あぁ、わかった!!また篤志君とデートなんだぁ~~」
……なんで、そうなるかな。
「違うよ。他の用事」
「えぇ、他のことぉ~~?」
「そっ、だから美樹とは一緒に行けない」
ってか、行きたくない。
「うぅ、わかったよぉ~~。美樹一人で行ってくる~~」
最初からそう言ってほしいものだ……



