キミが望むのなら




「あ、あたし帰る」


こんな注目されるなんて嫌だっ!!



学校が終わって、ぞろぞろ出てくる学生。


そんな学生から、あたしたちはとても見られている。


それもこれも、この美樹が可愛さを振りまいているからなんだろうけど……


「帰るなんてダメだよぉ~~?」


「な、何でよっ!!」


「クレープ、美味しかったぁ?」


「っ……お、美味しかったです……」


「それはよかったぁ~~」


っ!!


このためにあたしに奢ったのねっ!!


美樹の卑怯者っ!!



「あっ、信二君発見~~」


パアァァと最高の笑顔になり、手を振る美樹。


「あれ?美樹ちゃんと桃香ちゃん?」


あたしたちに気付いた信二君が、近づいてくる。



「どうしたの?今日、約束してた?」


「うぅん。ちょっと会いたくなって」


「え……//あっ、そっか……」


おっと、まさかこれは……脈あり?