キミが望むのなら



『突然電話してごめんねぇ~~』


「い……いや」


何をしてるんだよ、俺。


今すぐ事情を話して、桃香ちゃんと連絡を取るべきだろ……?


なのに……


こんな時、俺は何も言えない弱虫なんだ……



―――――――――――……


「ただいま帰りました」


「悠さん。遅いですよ」


「すみません……おばあ様」



家に帰り着くのが、いつもより遅かったのはあの公園に寄ってたから。


もしかして、桃香ちゃんがいるかも……と思って。


まぁ、それも空振りだったけど……



「昨日休んだ分、今日はしっかりしてくださいね」


「はい」


昨日は本当に久しぶりに遊んだ。


おばあ様がまさか許しをくれるなんて思ってなかったから、正直驚いたけど……



俺はそれから店の手伝いをいつも通り行った。


頭に桃香ちゃんのことがかすりながら……