背中から抱き締めてわかる。 りおは俺のものだと。 重なる鼓動は俺のものだと。 「奏さん?」 「………」 「変な奏さん」 くすっ。 りおは気づかない。 おまえのその腹の中に俺の子がいるかもしれないということを。 「ねえ、奏さん、虹色の雪が見ることができるとね、願い事が叶うんだって」