止まったとたん、千景がそんなことを言った。

「えっ?」

そんなことを言った彼に、私は何を言われたのかわからなかった。

「俺と一緒に暮らすかって。

どうせ、結婚する訳だし」

そう言った千景に、
「…いいの?」

私は質問した。

「別に、空いてる部屋が1つ減る訳だからどうってことない」

空いてる部屋が1つ減るって…。

一体どんな広い家に住んでいるんだと思った。

たぶん、私の想像が追いつかないくらい広いところに住んでいるんだろうな。

「明日香がよければの話だけど」

「わかった」