「俺、アメリカ行くんだ…。」

 『え?』

 「相談しなくてごめんナ…。俺お前が大好きだから、辛かったんだ…。」

 『俊…いつ帰ってくるの?何で?いつ?』

 「親父の知り合いにサッカーのコーチがいて、そこのチームサッカー少年みんなの憧れでさ、親父俺の話したら、コーチが来いって…俺超迷った…サッカー取るか桃李とるか…でも夢あきらめたくねーんだ…。ごめんな。相談せずに。」

 『ううん…間違ってないよ…いつ?いつ帰ってくるの?』

 「三年間くらいかな…分かんないけど…待っててくれるか?」
 
 『…もちろん…当たり前ジャン!俊がいなくなるのは寂しいけど…我慢するから。』

 「ごめん…ありがと…。」

 『いってらっしゃい。』


 そういって私たちは泣きながら最後になるかもしれないキスをした。