多分夏が近付くにつれ、あたしの名前を呼ぶ男の子は多分…その廉って子なのかもしれない。 「士!ずっと考え込んでんじゃん」 「え、あ、ごめんね」 郁に呼ばれ我に返ったあたし。 気付けばお店の前にいた。 はて…どうやって来たんだろ…。 郁は呆れた顔をし、ため息をつく。 そしてあたしに、カフェでも入って待っててと言われる始末。 考え事してるあたしとは買い物したくないんだって。 あたしは素直に聞き入れ、郁にお金だけ渡しカフェに入った。 1番奥の端の席に腰を降ろした。