「ふふ。夢なんて追いかけても無駄よ、なんてよく言われたわ」
「まぁ…絶対就ける訳でないですし」
話は段々廉の話題から反れに反って、就職いわば夢の話になった。
深刻な話に入っていく。
「でも、諦めたくない気持ちがあれば絶対、なれる気がするわ。何が何でも諦めない気持ちが」
「母もそう亡くなる前に言ってました」
「周りの批判を受けたからって、何回も試験落ちても、それでもそれだけに食いついていくの。そうじゃなきゃ、なりたくてもなれないもの!」
お母さんは少し興奮気味にあたしと話す。
あたしもお母さんが言う1つ1つの言葉に意味があると信じながら、頷いたりする。
確かに夢を途中で諦めるのは、それは中途半端な気持ちからだもの。
うん、うん。と感心する。


