「…や、やだ!!廉っ廉ーっ!!!!」 力いっぱいに声を張り上げて叫んだ。 いきなり声を出したことにビックリしたのか、男はビクッとびくつく。 「廉!廉!廉!!助けてよ、廉!!」 「…黙れっ」 男はあたしを睨み、殴ろうとしたのか腕を上げた。 あたしは殴られる!と思って目をギュッと瞑った。 ―ドゴッ 「んぐっ…!!」 誰が殴られる音とバタッと倒れた音がした。 あたしはえ?と思い、恐る恐る目を開ける。 目には、さっきの男が倒れてる姿とその男の前で息を上げてる廉の姿が映った。