はっきり言って、この辺の住宅地は夜1人で歩くのは危険だと思う。
だって、薄気味悪いし怖いし……。
曲がり角から誰か出てきそうだし……1人はホントや。
ただでさえ、1人で夜道を歩くの嫌いなのに。
だからいつもしきりに後ろを気にしたりして、早歩きで歩くの。
怖いから。
「………っ?!」
あたしが怖がりながら後ろを警戒しつつ、歩いていると、通り過ぎた曲がり角から変質者らしき影が現れたのを気づいた。
その変質者はあたしと同じ速さで、後ろから追ってきてる。
あたしは怖くなって、その場から走り出した。
後ろにいた人影を一緒に走り出す。
怖い、怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!!!
あたしの頭は恐怖でいっぱいになり、必死で走り続けた。
廉の家までつけばなんとかなると思って。


