坂本や他のクラスメートと門で別れ、あたしはみんなと違う方面に歩き出した。
学校から家に帰るまで40分かかる。
今日は廉がいないし、バスに乗って近くまで帰るつもり。
いつもなら、2人の時間が欲しいから長々と歩いて帰るけどね。
今日いないから。廉。
バス乗ると、10分くらい早く家につくことが出来るが、廉ん家寄らなきゃいけないから対して変わらない。
あたしはバスに乗ると、5つめの停留所で降りた。
バスを降りて、自分ん家の方向と逆に足を進めた。
廉の家に行くために。
「…ちょっと怖いなぁ…」
あたしは道端を歩きながらボソッと呟く。
いつもは廉と一緒に帰ってる。
だから怖いとか思わない。
だけど、今日は1人だから凄く怖く感じる。
道端の電灯がついてても、住宅地に電気、声が聞こえても、不安と恐怖は半分ずつある。


