ラブ・ストーリー~可愛くない女~

スウェット姿に寝癖のある髪。


頑張って笑顔を作ってるけど、鼻声で赤い顔をした正直先生はあきらかに高熱がありそうだ。


「いいよいいよ!病人が気を使わないで。渡すものを渡したら帰るし。」


私はコンビニの袋をグッと前に突き出した。


「あ、ありがとうございます!冷蔵庫に水しか入ってなくて困ってたんです。」


そう言って正直先生は嬉しそうに袋の中をのぞき込んだ。


「‥ちゃんと病院に行ったの?拗らせると大変だよ?」


「‥え?」


思わず可愛いことを言っている自分に驚いた。