ラブ・ストーリー~可愛くない女~

「良い機会だから、『みゆき先生のこと守りますから』の意味も聞いておいでよ。モヤモヤがスッキリするよ?傘も返せるし、一石二鳥だね!」


会計を済ませてファミレスの外に出ると、美和先生は佑誠くんを抱っこして「じゃあ、また明日ね!」と私と反対方向に歩き出した。


「えっ?一緒に行くんじゃないの!?」


「‥ほら、佑誠ももう寝る時間だしぃ、ダーリンが待ってるからぁ。まあ、そういうことで。」


この細い体で子どもを産んだのか?と思わせるくらいのスタイル抜群の美和先生の背中が、どんどん遠ざかって行く‥。


完全に‥ハメられた‥。


私はため息を付いて、近くのコンビニに行ってスポーツ飲料、ゼリー、レトルトのお粥を適当に買った。


そして、自分のアパートに寄って借りた傘を手に取った。