「‥僕も同じ方向ですから。」


そのまま、黙って私を支えて歩く正直先生。


横を見上げると、正直先生の整った綺麗な横顔がある。


腕を組んで歩いているから‥正直先生の体温を感じて、私は少しホッとするような‥そんな気がしていた。


「‥私のアパート、そこなんだ。もう一人で大丈夫‥きゃあっ!!」


そう言ったあと、思いっきり躓いて転びそうになった私。


「うわっ!危ないっ!」


正直先生の腕に力が入って‥私は正直先生に抱きしめられた。