ラブ・ストーリー~可愛くない女~

「白馬に乗った王子様に夢見てるわけじゃないの。ほら、私、今までいろんな絵本や紙芝居を読んできたでしょ?」


子ども達が物語を聞いているときのキラキラした瞳を思い出す。


「子ども達の大好きなおとぎ話のお姫様は、どんなときも純粋で清楚で優しくて‥。」


「私には無理‥全部卑屈に取っちゃう。世の中、こんなものだと思っちゃう。」


「男なんて‥体の関係だけ求めてるんじゃないかって思うときもある。」


「そんな女の物語なんて、幸せな結末が待ってるはずもないじゃない?わかってるの‥そんなこと。」


勝手に言葉がポロポロ落ちてくる。


お酒の力ってすごいなぁ‥。


酔っ払ってボーっとしてるのに、冷静な心もある不思議な感覚。


でもそれが今は何だか心地いい‥。