ラブ・ストーリー~可愛くない女~

「‥実家の寿司屋を継ぐために、お見合いしなきゃダメみたい。もう逃げられない感じ!」


私はヘラヘラと笑いながら、正直を見ないで、荷物をまとめた。


「園長先生にはお父さんが具合悪いって言っちゃったから、今の話は聞かなかったことにしてね。」


いつもより乱雑に鞄に荷物を詰め込む私。


「あと‥申し訳ないんだけど、今日はこれで帰ります。‥さっきの話は明日でいいかな?」


そう言って、何事もなかったように正直を見上げると‥。


正直は何か言いたそうな顔をして私を見ていた。