ラブ・ストーリー~可愛くない女~

「‥マルガリータです。」


グラスに注がれたのは‥正直がいつも頼むマルガリータだった。


「なぜマルガリータなのかね?」


正直のお父さんが不思議そうに康介さんを見た。


「‥まずはお召し上がり下さい。」


康介さんはそう言うと頭を軽く下げた。


「‥こんな形で君のカクテルを飲むことになるとはな‥。」


正直のお父さんはカクテルをじっくりと眺めた後、味わうようにカクテルを一口飲んだ。