ラブ・ストーリー~可愛くない女~

バシッと物凄い音がしたのに‥私には全く痛みがなく‥。


目を開けると‥私の後ろにいたはずの正直の背中が目の前にあって‥私の代わりに正直の頬が赤く腫れ上がっていた。


「‥正直っ!おまえというヤツは‥!」


再び振り上げられた手を、今度は秀人が押さえた。


「社長!やめてくださいっ!」


「ぐっ!離せ、秀人!」


‥どうしよう‥私のせいで正直が‥。


私は何も言わない正直を引っ張って、お父さんから離した。