ラブ・ストーリー~可愛くない女~

「‥みゆきっ。」


正直が私の腕を慌てて掴んだけど、私はそれを払って、また一歩前に出た。


「私は最低で構わないです。でも、正直が山下家の恥だなんて納得できません。正直がお姉さんを亡くしてから今まで、どんな思いで生きてきたか、あなたはご存知なんですか?」


「…………。」



正直のお父さんは表情を変えることなく私を見ていた。


「正直先生はひまわり組の子ども達にとって大切な存在です。それを無理やり引き離すなんて‥。」


私はグッと拳に力を込めた。